(まだ下書き中です。2−3日中には書き上げたいと思います)
Googleカレンダーを振り返ると、
2018年6月)有楽町の『ふるさと回帰支援センター』へ群馬への移住を相談に行った
2019年1月)生活の拠点を移すために、榛名病院に非常勤で勤め始めた
2019年10月)「お片づけ隊」の協力で古民家の改修を開始する
2020年5月)古民家の改修が竣工し、高山村に住み始める
高山村に住み始めてもうすぐ3年になります。
今までとは全く異なる場所で、新しい人たちと暮らし始めていったい何してるの⁉️
高山村での新しい生活を総括し、今年の展望をお伝えします。
臨床編
週3日、月火水は渋川市のいずみ医院と榛名病院で保険診療、毎月3日間だけ東京大田区の元自宅に戻り東京近辺の方の診療を行なっています。
週の残りの4日間、毎週木金土日は高山村の自宅で自分の時間を過ごしています。古民家にいらっしゃる方と自由に診療したり、畑で野菜や、薪ストーブの薪を作ったりしています
保険診療
群馬に来て週3日間も通常の保険診療を行うとは思っていませんでした。保険診療は自由診療と比べると診療時間が短く、薬の処方が中心となり、私の思い描いている精神医療とは異なります。
しかし、高山村の仕事だけでは十分な収入が得られないので、地域の病院で雇ってもらえるのは経済的に助かっています。
渋川市の榛名病院の長谷川憲一院長は一昔前、群大を中心に開発された「生活療法」の権威であり、家族や社会を含めた視点を持っているので、私にとっても働きやすい職場です。
精神医療で薬物療法だけでなく、心理療法や家族・地域との調整が大切です。自由診療ではそれを包括してひとりで行いますが、保険診療ではそれらを臨床心理士やソーシャルワーカーと連携して進めるカタチです。
大森
移住した当初は東京で診ていた患者さんが卒業する中で、大森での診療日数は徐々に減らすつもりでした。しかし、東京での診療を希望する新規の患者さんは絶えません。私ウェブサイトは群馬中心の紹介なので、私の知り合いから紹介されて来る方が多くなっています。
オンライン
以前から電話やスカイプによるオンラインの相談は行なっていましたが、その数はそれほど多くありませんでした。私はコロナ禍が始まった直前に移住しましたが、zoomによるオンライン相談が一気に増えました。オンラインでの社会活動は、直接会うリスクを避けるために発展したコロナ禍の副産物でしょう。人々は違和感を感じながらも、オンラインでの交流にかなり慣れました。
心理療法では深いレベルの情緒的交流が必要です。メディアを使う違和感が減ってくれば、オンラインでも対面と同じ情緒的親密性を得られ、高い効果が得られます。
古民家診療
日本には優れた医療保険システムがあるのに、こんなに高いお金を出してまで私の診療を求めて来てくれるのだろうか?
それは、10年前に西麻布で開業した時にも抱いた心配でした。
しかし、蓋を開けてみると、東京の中心部でも、群馬の辺縁部でもたくさんの人が私を求めてくれます。
子どもや思春期の精神科は数が少ないので、新規予約まで半年や一年近くかかったりします。私の場合はそこまで多くはありません。2-3週間お待ちいただけばお会いできます。
高い対価もいとわない動機づけは、
1) 治療者への信頼: この人ならちゃんと治してくれるだろうという、、、
2) 問題の深刻さ、高い危機感: このままだと人生がダメになる、、、
この二つによって得られ、西麻布や高山村という場所の違いにはあまり関係ないようです。
地元の高山村の方も少数ながらいます。精神科にかかる敷居は高く、近所の目も気になります。西麻布で開業していた頃も港区の近隣の方が来るわけではなく、東京、神奈川、千葉など広く首都圏からいらしていました。高山村は人口三千余の小さなコミュニティで、噂はすぐに伝わります。にも関わらず、近所からも来ていただいています。ちなみに私が地域に還元したい思いで、高山村民は診察料が半額、役原(私が住んでいる集落)の方が無料です。
中之条、沼田、水上、渋川、高崎あたりが一般の病院の医療圏に該当します。ウェブサイトを見たり、人に紹介されて多くの方々が訪れます。
埼玉、東京、千葉などからも人に紹介されていらっしゃいます。新幹線を含め電車で来る方は少数で、みなさん自動車です。高山村は高速道路から近いのですが、診療所は村の中でも奥まった場所にあります。家の前に小さな看板があるだけなのですが、みなさんカーナビを頼りに迷わず(時々迷う方もいますが)いらっしゃいます。
個人療法
ひとりで相談にやって来る方も多くいます。自分自身の相談であったり、子どもや夫婦など家族の相談であったりします。
薬の力ではなく、人の力で治療します。それは専門家としての私の力であったり、家族の力を使ったりします。
家族療法
子どもの問題と夫婦の問題で相談にやってきます。当事者は来ず、家族だけが相談にやって来る場合と、当事者が家族と共にやってくる場合があります。
子どもの問題としては不登校、ひきこもりが多いのですが、コロナ禍以降、学校や社会に参加しないこと自体は以前ほど問題にされなくなったように思います。むしろ発達障害や、自閉症スペクトラム障害の治療を求めて相談される方が増えてきました。今まではなぜうちの子が学校に行かずひきこもっているか全く解らない状態で相談にいらしてましたが、最近は知識が浸透し、周りの人に指摘されたり本やネットで調べて発達障害や自閉症スペクトラム障害といった当事者としての理解を携えていらっしゃるようになりました。
それらの問題が氷山の一角であるとすれば、深く海面下にあるマイナスの力を見極め、家族が本来備えているプラスの力(問題解決能力=レジリエンス)を掘り起こします。
スーパーヴィジョン
還暦を過ぎ、私のセラピストとしての経験を後進の方々に伝えるために、セラピーだけでなくスーパーヴィジョンにも力を入れてきました。実際のカウンセリング例については話し合うことで、今まで気づかなかったことに気づき、困難な事例も関われる自信を得て、プロとしてのスキルアップを目指します。
個人スーパーヴィジョンは、ひとりのセラピスト(スーパーヴァイジー)と私(スーパヴァイザー)との対話です。一時間ほどの対話を高山村で、大森で、あるいはオンラインで行います。
グループスーパーヴィジョンは2-3名から10名程度の人たちが集まり、ひとつのケースについて参加者みんなで話し合います。今年はオンラインに限定して、毎月1回、土曜日の午後に3時間行いました。
国内ばかりでなく、海外の人に対するオンラインも行いました。中国のセラピストたちへのスーパーヴィジョンです。私は中国語は使えないので、通訳を介したオンラインでのSVです。
家族ミーティング
毎月一回、土曜日の午後に3時間行いました。参加者の数は2-3名から10人前後まで毎回異なります。毎回参加する方や、初めて参加する方の両方です。高山村の現地に来る方は群馬県内の方が多いですが、東京など首都圏から車や新幹線で来る方もいます。
現地に集まる方とオンライン(zoom)で参加する両方のハイブリッド開催です。
特にテーマは決まっていません。私を含め話したい方が話したいことを自由に語り合います。他の人達の話を聞くだけでも良いし、参加しているうちに話したくなったら話してもらっても構いません。そのような対話を通して自然に気持ちが楽になり、問題が解決していきます。
家族療法講座、4月から5回行った。
不登校、ひきこもり、発達障害、夫婦の葛藤などの事例を紹介し、家族療法や夫婦療法の切り口で、どう理解して、どう支援できるかについてお話しします。今年度は年に5回開催しました。これを文章化してブログに載せたり、本を出版したいのだけど、その作業は遅れています。
グループスーパーヴィジョン
毎月一回、3時間かけて行っています。2-3名から7-8名の人たちがオンラインで集まり、参加者から提示される事例についてディスカッションします。以前は対面・オンラインのハイブリッドでやりましたが、今年度はオンラインのみにしました。
ジェノグラム合宿
二泊三日で古民家に泊まり込み、寝食を共にしながらたっぷりと時間をかけて参加者一人ひとりのジェノグラム(家系図)を仕上げてゆきます。
合宿は3回、7、8、9月に
オンライン
zoomを中心に
案外いける
メディアミックス
大森と高山村
保険診療と自由診療
個人療法と家族療法
面談とオンライン
個人とグループ
継続性
一括割引
長いスパンでの成長
学会活動
副会長、一千人規模の中規模学会
グローカル
中国、オンラインと現地
国際学会活動。アジアの繋がり
ライフスタイル編
遠くからも来てくれる。駅まで迎えに行くのはあまりなく、車で、高速を使って、中には下道が好きだからと
わざわざここまでやってくる効果
鳥のさえずり、田舎の風景、薪ストーブ
私にとって「古民家療法」と名付けたいやり方だ
Therapist は必然的に自身の心情体験をクライエントに伝えている。
落ち着いているか、バタバタしているか
不安を抱えているか、焦っているか
私自身がここで生活する気持ちが投影されているんだと思う
「ただいま〜」と家に帰って安心できるか
中には家が安心ではなく、その反対の不安・緊張を強いられる場合もある。
普通、病院は混んでるし、待たされるし、あちこち手続きが面倒だし、痛みを治療するために行くのに、痛い思いをしたり、緊張・不安を強いられる場合が多い。
古民家に相談に来たら、普段の緊張がほぐれ、安心して語り合えるような臨床でありたい。
田舎暮らしの総括
便利さ、不便さ
都会にあって田舎にないもの
仕事
買い物、グルメ美味しいご飯
教育、講座
医療、福祉
文化活動、コンサート、観劇、
人混み、混雑、密集
交通の便、公共交通機関
田舎にあって都会にないもの
自然とその恵み。野菜作り
家で自然に生えてきて採れるものは、タケノコ、フキ、タラの芽、ワサビの葉、栗、柿などです。
美味しい空気、自然の風景
山、スキー場、温泉
近所付き合い、ローカルなコミュニティ
都会と田舎の二重生活
家の様子を見て、都会の空気を吸うために悪くはない。でもあまり意味ない。買い物はネットで。友だちと会うのもこっちに来てくれる。親戚の集まりや法事くらい
由美は私が死んだ後のことは何も考えていない、横浜に帰ろうかな
由美にとっては、冬は寒くて、夏は虫が出る。友だちもまだそんなにいない。
よくついて来てくれたよ。
今年の抱負
書くこと、執筆活動
今までやってきたことの集大成
ブログに書いて
ニーズに合わせたサービス
ひとりで相談したい
本人ぬきで家族だけで相談したい
東京が便利だが時には高山村に行ってみたい
オンラインで相談したい
同じような人の話を聞いてみたい
欲張らない生活
生活のための仕事、生き甲斐のための仕事
精神科医は人の心に直接触れて、苦しみや不安、喜びや安心などの感情体験に直接触れる仕事。自分の存在が人を幸せにできることは、自身の幸せにも繋がる。
私の仕事は、直接生きがいに繋がるからやりたいけど、たくさんやったからイイわけじゃない。多くの人を治療したら、多くの生き甲斐を得られるかというと、ちょっと違う。そんなにたくさんはいらない。
もっと生活のための時間が欲しい。家族と過ごす時間、食べるものを作る時間、家を作る時間。山や温泉に行く時間。
家族ミーティング
継続する
グループスーパーヴィジョンの回数を増やす
月2くらいに
家族療法教室ででやっていたことは、文章化と、SVの中に含める
ローカルではないグローバルな活動
学会活動や国際交流
人に出会えるか面白いからやってる
これも今後どうしていくか
感情が繋がれば、