今回が今年度のグループSV最終回となるので、みんなで「ふりかえり」をやりましょう。
何のふりかえりでも結構です。
1)グループSVに参加したふりかえりでも、
2)お仕事のふりかえりでも、
3)自分の人生のふりかえりでも、
ふりかえりたいことを振り返ってください。
時間の節約のために私の分はここに書いておきます。
1)グループSVに参加したふりかえり
(後で書きます)
2)お仕事のふりかえり
週の前半3日間は渋川市内の医療機関で、ふつうの保険診療を、
後半の4日間は高山村で自由診療をやってます。
保険診療と自由診療で何が違うかというと、私の場合は費やす時間です。
保険診療は5分から長くても20分程度の限られた時間しか取れません。
お話を十分に伺い、深めるだけの時間が取れないのでストレスになるかなとも思っていたのですが、それなりの意味はあるのかなと思います。
要するに、「安否確認」なんだなと、この番組を見て思いました。
https://datazoo.jp/n/現役世代+孤独感↑+“安否確認”利用広がる/23438670
長く通ってきている人たちが語る人生のストーリーは、毎回、同じ話の繰り返しです。
その人が抱えてきた人生の困難を解決するためのリソースを持ち得ず、問題は解決されません。
でも、その状況を誰かに確認してもらうことで孤独が和らぎ、日々を生きる元気を得ているのでは。毎回、同じ薬を求めるのはそのための免罪符なのでしょう。
一方、高山村での自由診療では90分という十分な時間を確保できるので、話を十分深め、深い繋がりを築くことができます。
家族同士が繋がりを再構築することで、問題が解決します。
また、私にとっても第三者として人と深く関わり、その人たちの快復に関与できるということは、私の生きがいにもつながります。
3)自分の人生のふりかえり
人生を振り返るという発想自体が「老人」ですね。
若い頃は目の前にある課題(勉強して学校を卒業し、与えられた仕事をこなし、社会の中での立ち位置を確保し、家庭を作り、子供を育て、親を見送り、、、)をこなすことに精一杯で、来し方を振り返るなんてことはしませんでした。
私は還暦を過ぎ、これらの課題を一通り済ませてしまったので、来し方を振り返り、自分の人生に何かの意味づけを与えたいのでしょう。
今、古民家療法の本をまとめているのもその作業に過ぎないのかもしれません(もうすぐウェブ上に公開します)。
でも、若い頃、まだ目の前の課題をこなすことに精一杯の時代でも、ちょっと立ち止まり、人生を振り返ることは意味があるように思います。
今までのプラスとマイナスを振り返り、これからどこを目指していくのかナビゲーションを確認するためにも。
よく私は診療やスーパーヴィジョンで次のような質問をします。
「それは大変でしたね。よくここまで来れましたね。頑張ってきましたね、、、。ところで、あなたはあと何年くらい生きる予定ですか?」
「その○○年間を、どのように過ごしたいですか、どのように生きたいですか?」
「それを達成するために、今あなたは何をしたいですか?」
これは未来の質問(future question)です。
クライエントたちは抱えている問題や困難さなど、マイナスの話を展開します。
喜びや幸せを語りに精神科医を尋ねる人もいませんから、もっともな話なのですが。
今までの人生の中に、マイナスだけでなく隠されたプラスを再発見できれば、これからの人生にどうやってプラスを与えるかということも見えてくるように思います。