ジェノグラム合宿(第2回)の振り返り

ご参加お疲れさまでした。
主催者である私の振り返りを書きます。

 8月前半の週末に2回続けて合宿を主宰し、みなさんが自身の家族を深く掘り下げる様子を伺い、このジェノグラム合宿というプロセスについて考えてみました。
 ジェノグラムを描くと、その人の人生が関係性の中でどう展開されているのか、その背後にある文脈が明らかになっていきます。三世代から時には四世代以上の家族関係がどう繋がっているか。過去の関係性が現在の関係性にどう関連し、それを未来の関係性と自身の生き方にどう繋げていくか視野を広げます。みなさんの深い人間性に触れることができ、人々の心情を奥深く掘り下げたヒューマンドラマを見ているようです。NHKの「ファミリーヒストリー」よりもずっと奥が深いです。

 女性のみの合宿は今回が初めてでした。また、若い世代と、その親世代くらいの年齢構成であったことから、私の視点としてジェンダー(夫婦)とジェネレーション(世代)の話として受け取ることができました。
 全く同等な関係性というのはありえません。微妙に力の差が生じます(関係性のComplementary)。それは知的能力、体力・腕力、経済力などばかりでなく、表現力、自己肯定力(自信)、決断力なども含まれます。そして、その関係性は時間と共に変化します。例えば、親は子どもを産み育て、弱い子どもを守る立場ですが、子どもは青年期・大人と成長する中で力を獲得し、親子関係は変化していきます。伝統的な夫婦のジェンダーは女性がsubordinateな立場にいますが、夫婦関係を何年も継続していく中でその関係性も変化していきます。全ての関係性には安定性(stability)と変化(change)が必要です。一般に、優位(dominant)側は既得権益を守るために変化を拒み(保守)、劣位(subordinate)側は変化を求めます(革新)。その結果、与党と野党のような闘いが生じます。健康な家族システムを作っていくにはこのような闘いが必要です、疲れますが。

親の立場を凌駕しようとする、成長した子どもの闘い

伝統的なジェンダー役割を乗り越えようとする女性の闘い

みなさんの話をそんな風に受け取りました。
振り返りたいことがありましたら、どうぞ。